ツアーAD PTシャフトは、グラファイトデザイン社が開発した高性能ゴルフシャフトで、方向性と飛距離を追求したTOUR ADシリーズの原点とされています。
このシャフトの特徴や関連情報について詳しく解説していきます。
・モデル別のヘッドスピード・振動数
・剛性分布
・テーラーメイドとの相性
・ツアーAD PTが合う人
・使用プロ
・似たシャフト
・スライサーにとっては?
ツアーAD PTシャフトの特徴
①中調子のキックポイント
全モデル(PT-5、PT-6、PT-7、PT-8)中調子で安定したスイングを実現。
②トルクの調整
PT-5では5.8度と比較的高めのトルクで、PT-6以降のモデルでは、より低いトルク値(3.1〜3.6度)を採用しています。
③重量のバリエーションが幅広い
PT-5(52-56g)からPT-8(81-83g)まで、幅広い重量帯をカバーしています。
④全モデルで8.5mmのTip径
互換性を確保しています。
ヘッドスピードの目安
PT-5
約38-44 m/s
軽量で比較的柔らかめの設計のため、スイングスピードが遅めのゴルファーに適しています。
PT-6
約42-48 m/s
中間的な重量と剛性で、幅広いゴルファーに対応可能です。
PT-7
約46-52 m/s
やや重めの設計で、中級者から上級者向けです。
PT-8
約50 m/s以上
最も重く剛性が高いモデルで、ヘッドスピードの速い上級者やプロ向けです。
※実際の適合は個人のスイング特性によって異なる場合があります。
振動数
振動数は、シャフトの硬さや特性を表す重要な指標の一つです。
ツアーAD PTシリーズの振動数については、以下のように推測されます。
モデル | フレックス | 振動数(CPM) |
---|---|---|
PT-5 | R2 | 約230-240 |
PT-5 | S | 約250-260 |
PT-6 | S | 約260-270 |
PT-7 | S | 約270-280 |
PT-8 | S | 約280-290 |
※実際の振動数は製造ロットや測定方法によって多少の差異が生じる可能性があります。
振動数は、シャフトの重量やトルク、キックポイントなどと合わせて総合的に評価することが重要です。
剛性分布
- 先端:適度な剛性を持ち、インパクト時の安定性を確保
- 中間:しなやかさと剛性のバランスが取れており、エネルギー伝達を効率化
- 手元:やや高めの剛性を持ち、操作性と安定性を向上
この剛性分布により、ツアーAD PTシャフトは中調子であることが分かります。
スイング中のエネルギーを効率よく蓄積し、インパクト時に放出することで、方向性と飛距離のバランスを取っています。
各モデルの剛性分布の違いは以下の通りです。
- PT-5:全体的にやや柔らかめの剛性分布で、幅広いゴルファーに対応
- PT-6:PT-5よりもやや剛性が高く、中級者向け
- PT-7:さらに剛性が高まり、上級者向けの操作性
- PT-8:最も剛性が高く、プロや上級者向けの高い操作性と安定性
この剛性分布の設計により、ツアーAD PTシャフトは様々なスイングスピードやスイングタイプのゴルファーに対応することができます。
似たシャフト
ツアーAD PTと似て、方向性と飛距離のバランスを重視、幅広いゴルファーに合うシャフトを紹介します。
✅三菱ケミカル ディアマナ D-LIMITED:中調子で安定性が高く、PTと似た特性を持ちます。
✅フジクラ スピ―ダー エボリューション:PTシリーズと同様に、安定性と飛距離のバランスを重視しています。
✅UST Mamiya ATTAS:中調子で、PTと同様にトルクを抑えた設計が特徴です。
テーラーメイドとの相性
テーラーメイド社のヘッドは、比較的寛容性が高く、PTシャフトの特性を引き出しやすい傾向があります。
特に、ドローバイアス設計のモデルとPTシャフトを組み合わせることで、スライス傾向のあるゴルファーにとって有効なセッティングを作ることができます。
例:
- SIM2シリーズは、安定性と飛距離のバランスが取れたセッティングが可能。
- ステルスシリーズは最新モデルでも、PTシャフトの特性を活かした長尺化や重量調整が可能。
ツアーAD PTが合う人
ツアーAD PTは、PT-5からPT-8までの重量とフレックスのオプションがあるため、初級者から上級者まで幅広いゴルファーに対応できます。
その中でも、シャフトの特徴を考慮すると、以下のようなゴルファーに合うと考えられます。
- 中調子のシャフトに慣れている人・好む人
- スイングが安定しやすいため、一貫性のあるショットを打ちたい人
- 方向性と飛距離の両方を改善したい人
スライサーにとっては?
右に曲がりやすい傾向のあるスライサーにもおすすめです。
理由としては、全モデルで中調子のキックポイントを採用しており、スイング中のシャフトのたわみが適度に抑えられ、フェースの開きを抑制する効果があります。
また、PT-5モデルでは5.8度、PT-6以降のモデルではさらに低いトルク値を採用しており、フェースの不要な回転を抑え、方向性が安定します。
PT-5やPT-6は、比較的軽量でトルク値も適度なため、スイングとスライス軽減が改善される可能性があります。
使用プロ
以下のトッププロが使用していることからも、ツアーAD PTの性能の高さが分かります。
松山英樹選手
メジャー優勝経験もある松山選手がドライバーに使用していたことで知られています。
ブルックス・ケプカ選手
アメリカの強豪プロで、メジャー大会で複数回優勝している選手です。
ダスティン・ジョンソン選手
元世界ランキング1位のアメリカ人プレイヤーで、長打力を活かしたプレーが特徴です。
その他TOUR ADシリーズについて
まとめ:ツアーAD PTが合う人は?ヘッドスピードや振動数・似たシャフトについても解説
ツアーAD PTシャフトは、グラファイトデザイン社が開発した高性能ゴルフシャフトで、TOUR ADシリーズの原点として知られています。
以下にその主な特徴をまとめます。
- 中調子のキックポイントを採用し、安定したスイングを実現
- モデルによって異なるトルク値を採用(PT-5: 5.8度、PT-6以降: 3.1〜3.6度)
- PT-5(52-56g)からPT-8(81-83g)まで幅広い重量帯をカバー
- 全モデルで8.5mmのTip径を採用し、互換性を確保
ヘッドスピードの目安は、PT-5が約38-44 m/s、PT-6が約42-48 m/s、PT-7が約46-52 m/s、PT-8が約50 m/s以上となっています。
剛性分布は、先端部の適度な剛性、中間部のしなやかさと剛性のバランス、手元部のやや高めの剛性により、エネルギー伝達の効率化と操作性・安定性の向上を実現しています。
テーラーメイド社のヘッドとの相性が良く、特にドローバイアス設計のモデルとの組み合わせがスライス傾向のあるゴルファーに有効です。
初級者から上級者まで幅広いゴルファーに対応し、特に中調子のシャフトを好む人や方向性と飛距離の両方を改善したい人に適しています。
松山英樹選手やブルックス・ケプカ選手、ダスティン・ジョンソン選手など、トッププロも使用しており、その性能の高さが証明されています。