グラファイトデザイン社のツアーAD DIは、高剛性で安定した打感の中調子シャフトです。
この記事では、シャフトの特徴や適性、似たシャフトとの比較、飛ばない原因や対処法について解説していきます。
ツアーAD DIの特徴
高剛性先端部
中調子設計
バリエーションが豊富
低スピン性能
安定した打感
✅高剛性先端部
ナノテクノロジーによりシャフトの先端部分が非常に硬くなっているため、インパクト時の安定性が向上し、より正確なショットが可能になります。
✅中調子設計
すべてのフレックスにおいて中調子のキックポイントを採用しています。これにより、幅広いスイングタイプのゴルファーに適応し、フィーリングも安定しています。
✅豊富なバリエーション
DI-5からDI-8まで、様々な重量やフレックスが揃っているので、ニーズに合わせて選べます。
✅低スピン性能
先端部の硬いことで、インパクトのたわみを抑えてくれます。その結果、スピン量が少なくなり、飛距離のでる弾道が実現します。
✅安定した打感
芯のある深く厚いインパクトを追求しているため、ボールをしっかりと捉えた感覚が得られます。これにより、ショットの安定性と一貫性が向上します。
適正ヘッドスピードと振動数
以下は、各フレックスにおける推奨ヘッドスピードと振動数の目安です。
ただし、これらの数値は個人のスイング特性によって変わる可能性があるため、あくまで参考値としてご覧ください。
シリーズ | フレックス | 推定ヘッドスピード (m/s) | 振動数 (cpm) |
---|---|---|---|
DI-5 | R2 | 38-42 | 238 |
DI-5 | R1 | 40-44 | 248 |
DI-5 | S | 43-47 | 262 |
DI-5 | X | 47以上 | 273 |
DI-6 | SR | 42-46 | 255 |
DI-6 | S | 45-49 | 268 |
DI-6 | X | 49以上 | 280 |
DI-7 | S | 47-51 | 275 |
DI-7 | X | 51以上 | 287 |
DI-8 | S | 49-53 | 282 |
DI-8 | X | 53以上 | 294 |
新旧の違い
ツアーAD DIは、2009年に発売された人気シャフトですが、2021年にはデザインが変更された新モデルが登場しています。性能は変わらず高い評価を受けていますが、いくつか違いがあります。
✅技術
- 旧モデル:当時の最新技術
- 新モデル:ナノテクノロジーを採用し、性能が向上
✅カスタマイズ性
- 旧モデル:標準的な重量調整
- 新モデル:フレックスや重量など個々のゴルファーに合わせて調整可能
✅安定性と飛距離
- 旧モデル:安定した性能
- 新モデル:剛性分布の改良により、さらに安定感が増し、飛距離性能も向上
✅カラー
- 旧モデル:赤と白
- 新モデル:ブラック✕オレンジ
✅価格:
- 旧モデル:標準的な価格帯
- 新モデル:69,300円(税込)とやや高価格
ただし、基本的な使用感や性能の特徴は維持されているので、旧モデルから新モデルへの移行はスムーズにできるでしょう。
似たシャフト
三菱ケミカル Diamana DF
中調子で低スピン性能を持つシャフトです。ツアーAD DIと同様に、安定性と飛距離性能のバランスが取れています。
フジクラ Ventus Blue
先端部の剛性が高く、低スピンで安定した弾道を実現するシャフトです。ツアーAD DIと似たプレーヤー層をターゲットにしています。
UST マミヤ ATTAS COOL
中調子で安定性に優れたシャフトで、ツアーAD DIと同様に幅広いゴルファーに適しています。
プロジェクトX HZRDUS Smoke Black RDX
低スピン性能と安定性を重視したシャフトで、ツアーAD DIと似た特性を持っています。
ツアーAD DIが合う人・合わない人
合う人
✅中調子のキックポイントを好む人
✅高剛性先端部を活かしたい人
✅低スピン性能を求める人(飛距離を伸ばしたい方におすすめ)
✅幅広い重量帯とフレックスから選びたい人
合わない人
✅柔らかいフィーリングが好きな人
✅スイングテンポがゆっくりな人
✅高スピンを必要とするショットメイカー
合わない人におすすめの代替シャフト
フジクラ Ventus Red
柔らかめのフィーリングで、高弾道・高スピンを実現するシャフトです。ゆっくりとしたテンポで打つゴルファーにも適しています。
三菱ケミカル TENSEI CK Blue
中調子で柔らかめのフィーリングを提供し、幅広いゴルファーに対応します。高弾道を求める方におすすめです。
ツアーAD DI・スライスの原因5選と対処法
ツアーAD DIは先端の剛性が高い中元調子のシャフトであるため、使用者のスイング特性によっては他のシャフトよりもスライスしやすくなる可能性があります。
特に①・②が原因の可能性が高いです。
①スイングスピードが遅い
ツアーAD DIは先端の剛性が高い中元調子のシャフトであるため、スイングスピードが遅いとフェースが開いたままインパクトしやすくなります。
▶対処法
- ハーフスイングでの練習を行い、正確なインパクトの感覚を養う
- スイングスピードを上げるためのトレーニングをする
②フレックスが合っていない
自分のスイングスピードに対して硬すぎるフレックスを選んでいると、フェースが開いたままインパクトしやすくなります。
▶対処法
- 1段階柔らかいフレックスを試してみる
- シャフトの中間地点に鉛テープを貼る(シャフトの撓り方やキックポイントを調整し、硬いシャフトを打ちやすくできます)
- フレックスに合わせてスイングスピードをあげる
- 軽量シャフトを選ぶ(同じフレックスでも、軽量シャフトを選ぶことで振りやすくなる場合があります)
- フィッティングを受ける
③アウトサイド・インのスイングパス
アウトサイド・インのスイングパスとは、クラブヘッドがボールに対して外側から内側に向かって振られるスイング軌道のことです。
このスイング軌道はスライスの主な原因の一つです。ツアーAD DIの特性と相まって、スライスが強調される可能性があります。
▶対処法
- ボールの内側を叩くイメージでスイングする
- 右肘(右打者の場合)をみぞおち辺りに当てる意識で素振りを行う
- ボールをやや右に置く
- ストロンググリップで握る
- 真横から投げてもらうティーバッティングで、ボールの内側を打つ練習をする
- 重たいバットでもインサイドアウトに振れるように練習する
④アドレス時に両肩が開いている
ツアーAD DIの特性を活かすには適切なアドレスが重要ですが、両肩が開いているとスライスしやすくなります。
▶対処法
- 鏡やスマートフォンのカメラを使って確認
- 両肩が目標に対してスクエアになるようにアドレスを調整する
⑤グリップが弱い
ツアーAD DIは操作性が高いシャフトですが、グリップが弱いとフェースコントロールが難しくなり、スライスしやすくなります。
▶対処法
ツアーAD DI・飛ばない原因4選と対処法
①スイングスピードが遅い
ヘッドスピードが足りない場合、ツアーAD DIの性能を十分に引き出せない可能性があります。
▶対処法
- スイングスピード向上のためのトレーニングを行う
- DI-5は50グラム台の軽量モデルを試してみる
- より軽量のシャフトやフレックスの柔らかいモデルを検討する
②シャフトの特性を活かせない
ツアーAD DIは「シャフト界のマッスルバック」と表現されるように、扱いが難しいシャフトです。その特性を理解し、活かせない人には飛距離が出にくいかもしれません。
▶対処法
- 切り返しから適度に手元側がしなる特性を活かすため、切り返しでの間の取り方を意識した素振り練習
- 分厚いインパクトを実現するため、インパクトバッグやインパクトマットを使用した練習
- 余計なしなりを抑えるため、シャフトを棒のように振る意識でスイング練習
- 打球の高さと回転数を意識し、強い弾道を生み出す練習
③スライス
ツアーAD DIは「スライスの危険性が常にある」特徴があり、スライスすると飛距離が落ちます。
▶対処法
- アドレスを見直し、両肩が目標に対してスクエアになるよう調整する
- グリップをストロングに変更してみる
- インサイド・アウトのスイングパスを意識して練習する
- バックスイングで右膝(右利きの場合)を動かさないよう注意する
④ハンディキャップ5以上
ハンディキャップ5以下の上級者向けのシャフトであり、それ以上のハンディキャップを持つゴルファーには扱いが難しい可能性があります。
▶対処法
- RやSRの柔らかめのフレックスを試してみる
- 軽量シャフトを検討する
- 例えばスピ―ダーNX(振りやすさと飛距離性能を両立させた中調子シャフト)やツアーAD CQ(スライスに悩むゴルファー向けの飛び系)がおすすめ!
自分に合った的確なアドバイスをプロから受けるのも効率的です。
▶ステップゴルフの無料レッスン
▶ライザップのゴルフ力診断(3,300円)
▶ゴルフパフォーマンスの30日間の無料レッスン
まとめ:ツアーAD DIが合う人は?似たシャフトや飛ばない原因についても解説
ツアーAD DIのまとめ
- モデル: 旧モデル(2009年)と新モデル(2021年)
- 技術: 新モデルはナノテクノロジー採用
- カスタマイズ性: 新モデルは調整が可能
- カラー: 新モデルはブラック×オレンジ
- 価格: 新モデル69,300円(税込)
合う人・合わない人
- 合う人: 中調子や低スピンを好む人
- 合わない人: 柔らかいフィーリングが好きな人
スライスと飛距離不足の対処法
- スイングスピード向上トレーニング
- 適切なフレックス選択
- インサイド・アウトのスイング練習
- 正しいアドレス確認
- グリップ強化練習