フジクラのVENTUSシリーズは、プロからアマチュアまで圧倒的な支持を集めるカーボンシャフトの代表格。
ただし、モデルやスペック(重量やフレックス)の組み合わせで性格が大きく異なります。
この記事では、ベンタスシリーズの特徴をモデル別に解説し、ヘッドスピードやスイングタイプに合わせた最適な選び方を徹底解説します。
ベンタスが合う人の特徴

ベンタスシリーズが特に合う人は、安定性と飛距離の両立を求めるゴルファーです。
具体的には:
✅ヘッドスピード40~50m/s(モデルによって推奨範囲が異なる)
✅スイングテンポが速く、力強い切り返しがある
✅ミスの少ない直進性と、ボール初速の高さを重視する
✅アマチュア上級者~プロ級のスキルを持つ
特に「VeloCoreテクノロジー」を搭載したモデルは、ヘッドの捩れを抑制し、オフセンター時のミスを軽減します。
以下では、モデル別に詳しく解説していきます。
ベンタスシャフトの選び方

シリーズ別の特徴
弾道 | 主な特徴 | 合う人 | |
---|---|---|---|
ブルー | 中弾道・低スピン | バランス型・直進性・安定性 | 操作性と安定感を両立したい人 |
ブラック | 低弾道・超低スピン | 全体が硬く、左に行きにくい | パワーヒッター、風に強い球が欲しい |
レッド | 高弾道・中スピン | つかまり・キャリー重視 | 球を上げたい、つかまりが欲しい人 |
TR | モデルごと | 剛性バランス強化、暴れを抑えた設計 | より安定性・直進性を求める人 |
2024年モデル | モデルごと | Velocore PLUSでさらに直進性・押し感UP | 最新の安定感を体感したい人 |
✅球が上がりにくい・つかまりが欲しい ➡ レッド or TR レッド
✅直進性・安定性重視、バランス型がいい ➡ ブルー or TR ブルー or 24 ブルー
✅低スピン・強弾道、左へのミスを減らしたい ➡ ブラック or TR ブラック or 24 ブラック
スペック比較表(6S基準)
推奨ヘッドスピード | 重量帯(6S例) | 調子 | 主な特徴 | |
---|---|---|---|---|
ブルー | 43~48m/s | 65~75g | 中元調子 | 直進性・安定性重視 |
レッド | 40~45m/s | 55~65g | 先中調子 | 高弾道・つかまり感 |
ブラック | 45~50m/s以上 | 70~80g | 元調子 | 低スピン・強弾道 |
TR ブルー | 40~45m/s | 60~70g | 中調子 | 振り抜きやすさ+安定性 |
TR レッド | 38~43m/s | 55~65g | 先中調子 | 高弾道・つかまり感+暴れ抑制 |
TR ブラック | 45~50m/s以上 | 70~80g | 元調子 | 低スピン・つかまりやすさUP |
24 ブルー | 43~48m/s | 65~75g | 中元調子 | 直進性・安定性さらに向上 |
24 レッド | 40~45m/s | 55~65g | 先中調子 | つかまり・高弾道・やさしさUP |
24 ブラック | 45~50m/s以上 | 70~80g | 元調子 | 低スピン・剛性さらに強化 |
ヘッドスピードの目安(5S/6S/6Xなど)
スペック | ヘッドスピードの目安 | 特徴・おすすめタイプ |
---|---|---|
5R | 38~42m/s | 軽め&柔らかめ。やさしく振りたい一般アマ向け |
5S | 40m/s前後 | 軽めで振り抜きやすい。体力に自信がない方にも |
5X | 42~44m/s | 軽量ながらしっかり感。軽くても硬さが欲しい人 |
6R | 41~44m/s | 標準的な体力のアマチュア、安定性重視 |
6S | 43~46m/s | 中級者~上級者向け。バランスよくしっかり振れる |
6X | 46~48m/s | ヘッドスピード速め。強く叩いても暴れにくい |
7R | 44~46m/s | 重め&柔らかめ。ゆったり振りたいが重さも欲しい |
7S | 47m/s以上 | パワーヒッター、重さとしっかり感を両立したい人 |
7X | 48m/s以上 | 超ハードヒッター、競技志向、重くて硬い設計 |
✅R:柔らかめ。ヘッドスピードがやや遅め~標準的な方に。
✅S:標準的な硬さ。中級者以上やパワーがある人に。
✅X:非常に硬い。ハードヒッターや競技志向に。
ベンタス:モデル別の評価と合う人

ブルー(初代)
シャフトの特徴
- 中元調子で、しなり戻りのタイミングが取りやすいバランス型
- VeloCoreテクノロジー搭載で、ミスヒット時のねじれを抑制し直進性・安定性が高い
- 65~75g(6S)とやや重めで、しっかり振り抜きたいゴルファー向き
- ヘッドスピード43~48m/s
- 中~やや低めの弾道、直進性重視のエリア
●メリット:直進性・安定性が高く、幅広い層に人気。プロの使用率も高い万能型。
▲デメリット:軽快さやつかまり感はやや控えめ。球を上げたい人には物足りない場合も。
合う人の特徴
- ヘッドスピード43~48m/sの中上級者
- ミスを減らし、安定した弾道と飛距離を両立したい人
- 切り返しが強めでも暴れにくいシャフトを求める人
レッド(初代)
シャフトの特徴
- 先中調子で、インパクト時のつかまり感と高弾道を実現
- トルクがやや高めで、ボールをリリースしやすい
- 55~65g(6S)で、軽量かつ操作性が高い
- ヘッドスピード40~45m/s
- 高弾道・つかまり重視のエリア
●メリット:球が上がりやすく、つかまりも良いので初心者やスライサーにもおすすめ。
▲デメリット:フックが出やすい人や、叩きにいくタイプにはやや物足りない。
合う人の特徴
- ヘッドスピード40~45m/sのアマチュア
- 球が上がりにくい、スライスを減らしたい人
- つかまりの良さややさしさを重視する人
ブラック(初代)
シャフトの特徴
- 元調子で、低スピン・強弾道が持ち味
- 剛性が高く、パワーヒッター向けの設計
- 70~80g(6S)と重く、しっかりした振り心地
- ヘッドスピード45~50m/s以上
- 低弾道・低スピン・直進性最重視のエリア
●メリット:叩いても左に行かない安心感と、強い弾道が魅力。風にも強い。
▲デメリット:硬くて重いので、パワーがないと扱いづらい。ミスヒット時にシビア。
合う人の特徴
- ヘッドスピード45~50m/s以上のパワフルな上級者
- 叩いても左に行きにくいシャフトを求める人
- 低スピン・強弾道で飛ばしたい人
TRブルー
シャフトの特徴
- 中調子で、しなり感と操作性のバランスが良い
- 中間部の剛性を強化し、ライン出しや安定性をさらに向上
- 60~70g(6S)で、振り抜きやすさと安定性を両立
- ヘッドスピード40~45m/s
- 中弾道、操作性と安定性のバランス型
●メリット:中間部剛性UPで暴れにくく、安定感がさらに向上。振り抜きやすさも◎。
▲デメリット:しなり感は初代ブルーよりやや抑えめ。強く叩く人には少し物足りないことも。
合う人の特徴
- ヘッドスピード40~45m/sのアマチュア~中級者
- スイングテンポが速い、または切り返しが鋭い人
- シャフトのしなりを感じながらも、直進性を求める人

TRレッド
シャフトの特徴
- 先中調子で、インパクト時のつかまり感と高弾道を実現
- 暴れを抑えつつ、つかまりの良さと高弾道を両立
- 55~65g(6S)で、軽量かつ操作性が高い
- ヘッドスピード38~43m/s
- 高弾道・つかまり重視+安定感のエリア
●メリット:暴れにくく、やさしさと高弾道が両立。スライサーや非力な方にも◎。
▲デメリット:しっかり叩きたい人や、低弾道を求める人には向かない。
合う人の特徴
- ヘッドスピード38~43m/sのアマチュア
- スライスを減らしたい、ドロー系や弾道の高さを求める人
- 柔らかい打感とつかまりの良さ、暴れにくさを重視する人
TRブラック
シャフトの特徴
- 元調子で、低スピン・つかまりやすさUP
- 剛性バランスを強化し、強振してもブレにくい
- 70~80g(6S)で、重くしっかりした設計
- ヘッドスピード45~50m/s以上
- 低弾道・低スピン・つかまりやすさUPのエリア
●メリット:強振しても安定し、左のミスも出にくい。ブラックよりつかまりやすくなった。
▲デメリット:やや重く、パワーがないと扱いづらい。初心者にはハード。
合う人の特徴
- ヘッドスピード45~50m/s以上のパワーヒッター
- 叩いても左に行きにくい、つかまりすぎないシャフトを求める人
- 強弾道・低スピンで飛ばしたい上級者

24ブルー
シャフトの特徴
- 中元調子で、直進性・安定性がさらに向上
- Velocore PLUSテクノロジー搭載で押し感が強く、ミスヒット時の安定感も進化
- 65~75g(6S)とやや重め
- ヘッドスピード43~48m/s
- 中~やや低めの弾道、直進性重視のエリア
●メリット:直進性・安定性がさらに進化。最新テクノロジーでミスにも強い。
▲デメリット:やや重めなので、体力やパワーが必要。弾道はやや抑えめ。
合う人の特徴
- ヘッドスピード43~48m/sの中上級者
- 最新の安定感と直進性を体感したい人
- ミスを減らし、安定した弾道と飛距離を両立したい人

24レッド
シャフトの特徴
- 先中調子で、つかまり・高弾道・やさしさUP
- Velocore PLUSで高初速&高打ち出しでもフェースが暴れにくい
- 55~65g(6S)で軽量かつ操作性が高い
- ヘッドスピード40~45m/s
- 高弾道・つかまり重視のエリア
●メリット:高弾道・つかまりやすさがさらに進化。初心者から上級者まで幅広く使いやすい。
▲デメリット:フックが出やすい人や、強く叩きたい人にはやや物足りない。
合う人の特徴
- ヘッドスピード40~45m/sのアマチュア
- 球が上がりにくい、つかまり感ややさしさを重視したい人
- スライスを減らしたい、弾道の高さを求める人

24ブラック
シャフトの特徴
- 元調子で、低スピン・剛性さらに強化
- Velocore PLUSで剛性バランス調整、扱いやすさと直進性がさらに向上
- 70~80g(6S)で重く、しっかりした設計
- ヘッドスピード45~50m/s以上
- 低弾道・低スピン・直進性最重視のエリア
●メリット:剛性・直進性がシリーズ最強クラス。パワーヒッターが叩いても左に行きにくい。
▲デメリット:かなりハードなので、体力やスイングスピードがないと厳しい。
合う人の特徴
- ヘッドスピード45~50m/s以上のパワーヒッター
- 左へのミスを極力減らしたい上級者
- 強弾道・低スピンで飛ばしたい人
ベンタスとTRの違い

ベンタスTRシリーズは、ベンタスシリーズの進化版と言えます。
最も大きな違いは、シャフトの先端部分の剛性設計です。
TRは、先端剛性を高めることで、オフセンターヒット時のヘッドのブレを抑制。
そのため、弾道も安定し、飛距離もしっかり出せます。
ブルーとTRの違い
ブルー | TR | |
---|---|---|
テクノロジー | VeloCore Plus | VeloCore |
調子 | 中元調子(硬め) | 中調子(やや柔らか) |
トルク | 3.1°(6S) | 3.3°(6S) |
重量 | 68g(6S) | 65g(6S) |
適正HS | 43~48m/s | 40~45m/s |
特徴 | プロも使用するハイスペック | アマチュア向けの振りやすさ |
TRシリーズは中間部の剛性を強化」し、より幅広いゴルファーに対応。
ブルーに比べ軽量で振り抜きやすく、中級者にも扱いやすい設計です。
まとめ:ベンタスが合う人・あなたに最適なシャフトは?
【ベンタスが合う人】
- ヘッドスピード40〜50m/sの中上級者〜プロ
- 切り返しが強めで、直進性・安定性を重視する
- ミスを減らしたい、飛距離とコントロールの両立を目指す
- スイングテンポが速い、叩きにいくタイプ
【モデル別の特徴と合う人】
- ブルー(中元調子)
↳ 安定性と操作性のバランス型/43〜48m/s - レッド(先中調子)
↳ 高弾道・つかまり重視/40〜45m/s - ブラック(元調子)
↳ 低スピン・左に行かない/45〜50m/s以上 - TR ブルー
↳ 振り抜きやすく安定性UP/40〜45m/s - TR レッド
↳ つかまりやすさ+暴れ抑制/38〜43m/s - TR ブラック
↳ 強打してもブレない低スピン仕様/45〜50m/s以上 - 24 ブルー
↳ Velocore PLUS搭載。さらに直進性UP/43〜48m/s - 24 レッド
↳ 高弾道+やさしさUP/40〜45m/s - 24 ブラック
↳ 剛性最強クラス。超直進性+低スピン/45〜50m/s以上
【スペック別 推奨ヘッドスピード目安】
- 5R:38〜42m/s(軽くやさしい)
- 5S:〜40m/s前後(振り抜きやすい)
- 6S:43〜46m/s(バランス型)
- 6X:46〜48m/s(強打しても暴れにくい)
- 7S/X:47m/s以上(パワーヒッター向き)
【TRとノーマルの違い】
- TRは中間部剛性を強化し、ブレを抑えて直進性UP
- 初代モデルより操作性が高く、幅広いゴルファーに対応
- 軽量で振り抜きやすく、やさしさもUP